経済: 原油に下げ余地
サンフォードC・バーンスティーンのアナリスト、ベン・デル氏は、ヘッジファンドや年金基金による投資で現在の商品相場が過剰につり上げられているため、原油価格はこの先下落する可能性が高いとの見方を示した。 同氏はインタビューで、原油の余剰生産能力は日量100万拡大したほか、在庫も過去最高水準にあると説明した。同氏は、生産コストに基づくと相場は 50ドル付近となるとした上で、投資家の買い意欲が拡大していることや、供給障害のリスクに基づいたプレミアムのために、原油相場は75ドル付近に押し上げられていると指摘した。 同氏は「原油相場には大幅な下落余地がある」と述べ、このため原油や天然ガス生産業者、石油採掘業者の株の魅力は薄れていると指摘した。さらに、「原油相場が20-30%下落する時には、こうした企業の株が市場平均より堅調に推移するのは困難だ。そう多くの銘柄には買いが入らない」と述べた。 同氏は、アナダーコ・ペトロリアムやEOG・リソーシズ、オキシデンタル・ペトロリアム、チェサピーク・エナジーおよび、XTOエナジーといった石油および天然ガス関連企業の株式投資判断を「マーケットパフォーム」としている。また、カナダの天然ガス最大手、エンカナおよびデボン・エナジーについては「アンダーパフォーム」としている。 さらに同氏は、原油市場を支援してきた年金基金やヘッジファンドからの資金流入は、そろそろ終結しつつある可能性があると指摘した。こうした投資家は先物価格が現物を上回るコンタンゴ(順ざや)を活用し、現物を買って先物を売ることで利益を上げてきたという。 同氏は原油の貯蔵施設は今後4-6カ月間でほぼ満杯となる見通しだとし、このため順ざやを利用した取引は終了するとみている。 経済| ニュース|原油価格 |
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