日経平均株価
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  証券会社比較.net

Monday, October 16, 2006

株式: 世界的株高が波及

 週明けの東京株式相場は大幅続伸。日経平均株価は一時、取引時間中では5月11日以来となる1万6700円台まで上げた。堅調な米国景気を背景に、世界的な株式市場への資金流入の流れが国内にも波及した。円安基調も加わって業績期待の高まった電機株を筆頭に、銀行や不動産など内需関連株まで幅広く上昇。ジャスダックなど新興市場が大幅続伸したことも、投資家心理の面で追い風になった。

 三井住友アセットマネジメント国内株式アクティブグループの生永正則ヘッドは、「米国で過度のインフレ懸念と過度の景気減速懸念がともに消滅し、債券や商品に向かっていた資金が世界的に株式へと向かっている。国内では投資対象に広がりが出ることがさらなる上値追いの条件」と見ていた。

 日経平均株価の終値は156円22銭(0.9%)高の1万6692円76銭、TOPIXは18.05ポイント(1.1%)高の1646.05。東証1部の売買高は概算で 15億3873万株。値上がり銘柄数1456、値下がり銘柄数186。

 東証業種別33指数の騰落状況は、値上がり業種が29、値下がり業種が4。値上がり率の高い業種はその他金融、不動産、ガラス・土石、非鉄金属、機械、鉱業など。半面、ゴム製品、医薬品、海運、空運が下げた。

ゴールディロックス相場の記憶

 前週末13日の米国市場では、9月の小売売上高が市場予想を上回るなど堅調な景気指標が相次ぎ、米ダウ30種平均は連日で史上最高値を更新。イギリスのFT100指数やドイツDAX指数も年初来高値を更新し、きょうもインドのムンバイ平均株価指数が連日の最高値となるなど、世界的な同時株高が進行。こうした流れが日本株の水準も押し上げた。

 みずほインベスターズ証券投資情報部の豊永雅一部長は、「米個人消費などの景況感が強からず弱からず、ほど良い状況となり、連続利上げ終了後に株価上昇が鮮明となった1995年以降の長期上昇相場『ゴールディロックス相場』と環境が酷似してきた」と受け止めている。

 米国では、94年から95年にかけて利上げが本格的に継続して金利は6%まで上昇したが、95年後半には利下げに転換。ダウ工業株30種平均は95年初めの4000ドルから景気の堅調さを評価して一貫して上昇し、利下げ後にはさらに上昇が加速して翌年には6000ドルを突破した経緯がある。

あすから米7-9月決算がラッシュ

 今週は米国で7-9月期決算が相次ぎ、あすはインテルやEMC、IBM、ヤフー、18日はアップルやイーベイなどの決算が予定されている。現在の株高には決算への期待感も強いとされている。

 東海東京調査センターの矢野正義シニア・マーケットアナリストは、「今週本格化する米企業の7-9月業績に対する期待感から、ダウ工業株30種平均は1万2000ドル台に乗せる可能性が出ている。国内でも来週から決算が始まるが、同様に好業績を背景に相場の戻りを試しそうだ」との見方だ。

 三井住友アセットの生永氏は「この4年間は米企業が2けた増益を継続しながら、利益成長に比べて株価がキャッチアップしていなかった。決算前の相場が強い時は決算発表中には弱含むという傾向はあるが、低金利・堅調な業績を背景に、決算で相場トレンドが変わることはないだろう」と予測する。

出遅れ修正の動き、新興市場も高い

 相場全体の上昇とともに、市場関係者が期待していたのは銘柄への広がり。先週半ばまでの二極化相場ではTOPIXコア30が突出して高い半面、新興市場はパニック売りから安値となるなど極端な集中投資で騰落レシオも低水準となっていた。

 きょうは日経平均株価が9月26日に目先の安値をつけてから先週12日までの期間で、パフォーマンスが悪かった5業種のうち鉱業やガラス・土石が大きく上昇。同じくパフォーマンスが低迷していたその他金融も上げるなど、相対的な出遅れ業種にも資金が向かった。デイリーベースでTOPIXの値上がり率(1.1%)が日経平均株価(0.9%)を上回ったのも6日以来で、二極化修正の兆しが現れている。

 また、新興市場も先週末からのリバウンドが継続し、新興3市場の指数の上昇率は2.4-3.9%と東証1部を大きく上回る上昇ぶり。東海東京調査センターの矢野氏によると、「小型株は信用の投げが一巡したことで需給が改善し、リバウンドが鮮明となっている。これまでは二極化現象によって株価が低迷していた小型株も反発したことは、東京市場全体の投資マインドに好影響を与えている」という。

業界再編期待でリース株が高い

 三井住友フィナンシャルグループが07年10月に系列の三井住友銀リースと住商リースを合併させることで基本合意したことからリース株が高い。住商リースが大幅高となったほか、住友信託銀行がTOB(株式公開買い付け)で完全子会社化する住信リースは値幅制限いっぱいまで上げて東証1部値上がり率トップとなった。  東京リースやUFJセントラルリース、芙蓉総合リースなども急伸。リース業界は金利上昇懸念やリース会計基準変更の不安感から厳しい状況が続くと見られるだけに、業界再編への期待も高まっている。

 このほか、午前に半導体大手のサムスン電子が7-9月決算を発表し、今年の設備投資額目標を引き上げると公言したことで、アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体関連株も高い。

 半導体を含む電機株のほか、精密機器など輸出関連株の上げが目立ったが、市場では「対ドル、対ユーロでの円安が進み、国際優良株にメリットがある」(岡三証券証券情報部・黒田一賢ストラテジスト)との声が聞かれた。  黒田氏は、為替相場の方向性について「日本銀行の利上げがあるかにかかっているが、年内はない可能性が高い。金利差要因で円安傾向が続くと、輸出株を支援する」と見ている。

NEOMAX、コマツなどが高い

 個別では、メモリーカードの増産観測から東芝が上昇。ソニーも東芝による電池賠償請求の報道こなして4連騰となった。新興国やアジア向けなどの好調で今期業績は会社計画を上回るとメリルリンチ日本証券が買い推奨を確認したコマツが売買を伴って上げ、モルガン・スタンレー証券が格上げしたNEOMAXは急騰。

 また、07年8月通期の連結業績は増収益見通しと発表した島忠が堅調で、午前の取引終了後に業績を増額修正した協和発酵は午後に一段高となった。

業績悪化銘柄は急落、ユーシンやモリタなど

 半面、武田薬品工業やアステラス製薬など医薬品株が下落。モリタや東洋電機製造など業績悪化銘柄がそろって急落した。原材料価格の高止まりなどが響いたユーシンは東証1部の下落率2位。イオンとの資本業務提携の効果を見極めたいとされたマルエツも安い。

新興市場も高い、時価総額上位株が買われる

 新興市場ではジャスダック指数が2.03(2.4%)ポイント高の86.67と続伸。東証マザーズ指数は41.31(3.6%)ポイント高の1181.33、大証ヘラクレス指数は70.76(3.9%)ポイント高の1887.73とそれぞれ3日続伸した。

 ジャスダック市場は、楽天やインデックス・ホールディングス、オプトなどの時価総額上位株が買われた。06年8月通期の業績見通しを上方修正したレーサムリサーチは値幅制限いっぱいまで上げ、06年8月中間期決算が大幅な増収増益となった竹内製作所は3日続伸。半面、ビックカメラは午後の決算発表後に下落に転じ、レックス・ホールディングスやアトリウムも下げた。  ソフトウェア開発などを手掛けるJSCは公募価格1500円に対して初値は1630円と、8.7%上昇した。

 東証マザーズ市場ではサイバーエージェント、ミクシィ、ディー・エヌ・エー、ACCESSが上昇。日本M&Aセンターが上場後高値を更新し、ネットエイジグループ、GDHが急騰した。半面、業績低迷のブイ・テクノロジー、GCAが安い。

 大証ヘラクレス市場ではアセット・マネジャーズ、スター・マイカ、大阪証券取引所が買われた。デジタルアーツ、フィスコ、アドバンスクリエイトは急伸。一方、ネクストウェア、VTホールディングス、ジェイアイエヌ、ハドソンが下げた。


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